「だめだ」
「え!?」
「言っただろ、お前の背中を押すって。優しく押すとでも思ったか? お前が前に進むために、俺はもうお前の動画には協力しない」
「なななな」
「俺じゃない、別の奴に頼め」
話の流れからして柾輝くんの言う別の奴は一人しかいない。
気紛れに声を合わせた、私に一歩を踏み出させた彼のこと。
背中を押すどころか突き放されるとは思わずぽかんと口を開けたまま放心する。
「どうしてそんなこと言うの?」
これまでの【linK】の音楽は柾輝くんなしでは成り立たなかった。
たくさん相談して、アドバイスをもらって、私は勝手に二人で作っている気持ちになっていた。
