「もしかしなくても私たちめちゃくちゃ浮いてない?」
「つーかあっちのいかついパンク系の人たちすげーこっち見てる……!」
沢里の言ういかついパンク系の人たちに目を向けると、どこかで見たことがあるようなモヒカン頭とヒョウ柄シャツのお兄さんがこちらにずんずん向かってくるところだった。
身を引く間もなく、私はなぜかモヒカンのお兄さんにひょいっと首根っこを掴まれてしまう。
「ぴゃっ!?」
「んーーーやっぱりこの子、まーくんの所の子じゃない?」
「やっぱそうだよなあ。見たことあるし。迷子? 客席はあっち」
「えと、あの」
「おお俺たち迷子じゃないです」
