「俺の連絡先は沙羅の任務が終わってから教えるね」

 そう言って、ウィルの電話番号だけを翔のスマホに登録した。

「翔の友達も呼んでほしいな」

「友達?」

 ウィルは乙女のような表情でうんうんと頷く。

「俺の友達ってかなりのイケメン揃いだけど、マジでウィルの心臓が持たないかもしれないよ」

 ウィルは興奮を抑えきれずにぴょんぴょん飛び跳ねている。

「翔よりもイケメンなの?」

「いや、もう、俺なんかくらべものにならないよ」

 翔はそう言いながら、A&Wの皆の顔を思い浮かべている。
 ウィルのタイプはきっと仁かな…

「じゃ、翔、絶対だよ! もし、沙羅と上手くいかなくてもその約束はちゃんと守ってね」

 と、たまに核心をつく事柄を平気で言ってしまうウィルに、翔は笑って頷いた。ちょっと先の未来は、翔にとっても何が起こるか分からない。自分の心に関する問題は、なおさら…