美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



 三人は何かにつけて乾杯をして笑った。大好きな日本のJPOPを大声で歌って、また笑う。ミナに関してはアニソンを完コピして、沙羅とウィルに披露した。楽しくてしょうがない。でも、かなり飲み過ぎている。三人ともお酒には強い方だけど、昼間の疲れもあって口数が少なくなっていた。
 すると、翔からもらったスマホが鳴り始める。翔がドアの前にいる合図だ。沙羅は慌ててドアを開けると、真っ白なTシャツにスウェットというラフな格好で、翔が目の前に立っていた。シャワーを浴びた後なのか、石鹸のいい香りがする。

「翔~~、カモン~~~」

 ウィルが翔を呼んでいる。翔は疲れたように沙羅を見た。

「結構、酔っぱらってるな。
 沙羅の目もドロンとしてる、大丈夫か?」

 沙羅は目を大きく開いて大きく頷いた。でも、本当は全然大丈夫じゃない。お酒のせいか翔のせいか、気持ちがゆらゆら揺れている。