美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



 唐澤は呆れたように頷いた。翔は必ずこの会社からいなくなる。その事をしっかり受け止めてこの先のプランを改めなければならない。唐澤の表情からはっきりとそう読み取れた。

「好きにしろ」

「ありがとうございます!」

 翔はいつものように唐澤に深々とお辞儀をした。そのお辞儀には感謝と敬意が込められている。翔は笑顔で唐澤に敬礼をして、そして、唐澤の部屋から出て行った。
 今日はオフィスには誰もいない。唯一、残っていたユリアは翔のために沙羅と一緒に過ごしている。
 とりあえず、翔は自分のデスクに腰かけた。そこには見覚えのない数枚の付箋が貼っていて、そして、デスクの中央には翔と沙羅のツーショットの写真が無造作に置いてあった。

“翔に恋人ができた~~~”
“沙羅ちゃん、翔をよろしくね”
“翔が人間と認定された証拠写真”

とか、他にも色々と、ここの仲間が面白おかしく付箋に書いている。