美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



 沙羅はユリアとオフィスの近くにある老舗の喫茶店でお茶をしている。
 沙羅がユリアの事を大好きなのは知っていた。確かにユリアは女子によくモテる。沙羅は翔の事をよく知っているユリアから、沙羅の知らない翔のエピソードを聞くのがすごく楽しいと言っていた。ユリアが翔のどんな話をするのかは、あまり考えたくない。でも、沙羅が喜ぶのならそれもしょうがないと思っていた。
 あと、老舗の喫茶店を選んだのはユリアだ。沙羅が絶対に喜ぶはずと、ユリア自身も楽しそうだった。

「翔、久しぶりだな」

 唐澤がやっと現れた。翔はそんな唐澤の言葉に面倒くさそうにため息をつく。

「俺的にはすごく会ってる気がしてるんですけど。
 画面で動くボスは何度も見てるから」

 唐澤は楽しそうに笑った。でも、目だけは笑っていない。そのハンターのような表情で、唐澤の胸の内が分かる。

「それで? どうなったんだ? オリエンタルハイグループの件は」

 翔は苦笑いをする。いきなりこの話か? 唐澤にとっての核心はクライアントの動向だけだ。