美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



 沙羅はパパが翔の事を知っていた事に驚いた。ボディガードの事なんてこれっぽっちも興味がないと思っていた。ただ有能で強い人間であればそれだけでいい。その人の名前とかアイデンティティとか全く興味がない。警護という仕事に誇りを持って頑張っている人を自分よりも下に見ている、そういう人間がパパだった。

「パパが調べたの…?」

 パパは複雑な表情をしている。すでに何かを知っているのかもしれない。沙羅は少し離れた場所に立っているマイクを見た。マイクは難しそうな顔をして真っすぐに沙羅とパパを見ている。

「沙羅…
 沙羅はパパがこういう仕事をしているせいで身の安全が脅かされる立ち位置にいる。
 それは本当に済まないと思ってる。
 だから、沙羅や家族を守るために、警護の人間は必ず必要となる。
 今回、細谷翔というボディガードが命を懸けてまで沙羅の事を守ってくれた。
 でも… それは当たり前のことなんだ。それが彼らの仕事で、そのためにパパ達は彼らを雇っている」

 沙羅は首を横に何度も振る。