沙羅が目覚めると、もう隣に翔は居ない。でも、奥の翔の部屋で物音がした。沙羅は翔の気配を感じながら、自分の部屋のシャワールームに入る。
沙羅は全身にお湯を浴びせながら、今日のスケジュールを頭の中で整理する。そして、身支度を整えてリビングへ行くと、そこにはもう仕事モードの翔がいた。
「おはよう」
翔の何気ない挨拶に、沙羅の想いはさらに強くなる。この日常は、きっと、永遠に続くと信じて。
「沙羅の方にもパパから連絡はきてると思うけど、ランチは空港内で一緒にということだから」
「翔も、だよね?」
翔は肩をすくめて首を傾げた。
「俺はどうなんだろう?
空港の中だったら、沙羅のお父さんの警護の人がいるだろうし、セキュリティ的には万全だと思うし、俺は必要ないかもしれない。
沙羅のお父さん次第かな。沙羅と二人きりで話がしたいのかもしれないし。
その時の状況で俺は動くよ」
沙羅は控えめに首を縦に振った。



