美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



「例えば、百歩譲って、七海がそういうユリアの部分に気付いたとしても、ユリアが七海を男として見てない。
 七海は甘えん坊で赤ちゃんみたいな奴だから。
 ユリアには恋愛対象にはならないよ」

 そう言い終わると、翔は再びキスを始める。そのキスはもうお喋りはおしまいと訴えている。
 沙羅はそうじゃないと言いたかった。七海の強さを沙羅は知っている。あの事件のあった夜、沙羅は七海の強さを目の当たりにした。
 でも、そう反論する余裕はなかった。翔のキスは沙羅の思考を全て破壊する。翔の事しか考えられない。翔と一つになりたい。ただそれだけになる。
今夜は沙羅と翔が二人で過ごす最後の夜になるかもしれない。だから、二人にもう言葉は必要なかった。本当に運命の相手であれば、いつか必ず永遠に一緒に過ごす事ができるはず。沙羅は確信していた。この世に生を受けて、初めて自分の未来を意識した。神様が決めてくれたパートナーがいるのだとしたら、それは絶対に翔に違いない。