美魔男の完璧な仕事に心が溺れる



「じゃ、私から。
 沙羅ちゃん、初めまして。
 私は小泉ユリアといいます。
 この天真爛漫なようで超気の強い翔の事で悩んでる事があったら、何でも聞いてね。
 私なら、的確なアドバイスができると思うから」

 翔は鼻で笑う。ユリアとは確かに仲がいいけど、そんな俺の事を分かってるとは思えない。というか、沙羅は悩んでなんかいないし。

「沙羅ちゃん、こんばんは。
 僕は早乙女仁といいます。よろしくね」

 仁は仁らしく必要な事以外は言わない。翔はどういうわけかホッと胸を撫でおろす。仁に指摘をされる事はほぼ100%当たっているから、何も触れないでほしかった。

「沙羅ちゃん、久しぶり。といっても、昨日会ったばかりだけどね。
 斎藤七海です。A&Wのチームの中では一番の末っ子。
 翔と仲良くしてくれてありがとう。翔って変な奴だからさ」

 翔はまた鼻で笑った。そして、笑いながら七海を睨む。余計な事を言うなと念を込めて。