翔は突然の沙羅の意味不明な言葉に、また、驚いている。でも、すぐに笑顔になった。

「負けそうになったら、すぐに助けを呼ぶこと。
 沙羅の近くには負け知らずのスーパーマンがいる事を忘れないで」

 沙羅は笑顔で頷いた。
 翔はそんな沙羅を横目で見て、沙羅の右手を強く握りしめた。

「沙羅、愛してる…
 この感情に飲まれて死んでしまいそうなくらいに…」

 沙羅は翔のその言葉だけで身体中が痺れてしまう。
 もう、翔なしでは生きてはいけない。こんなに激しく感情が昂る事に慣れていない二人は、この先、どうなってしまうのだろう。離れて暮らすなんて、きっと、あり得ない。