沙羅の甘い匂いに翔の身体はバラバラになりそうだった。でも、ここはタクシーの中で、ここの情報は、最悪の場合、事務所のメンバーの耳に入るかもしれない。
翔は自分との闘いだった。翔にもたれて翔のキスで悶えている沙羅の表情はあまりにもセクシーで、翔の思考回路は完全に麻痺している。
それでも、翔はそんな最高に可愛らしい沙羅を必死の思いで引き剥がした。タクシーの中で、最後までいってしまうわけにはいかない。
「俺も精神的におかしくなってる…
沙羅の心を傷つけてしまったのなら、いますぐにでも癒してあげたい…
でも…」
翔は何かを言いかけてため息をついた。その代わり、沙羅の肩を優しく自分の方へ引き寄せる。
翔への沙羅の影響力は並大抵のものじゃない。仕事とプライベートの区別をつける事が、こんなに難しいものだなんて初めて知った。今になって、また優也の言葉が脳裏に蘇る。



