翔はそんな沙羅の気持ちを見透かしていた。自分を責めるなという言葉は沙羅の心に沁み込んでいく。そして、翔は沙羅の肩を力強く引き寄せた。
「沙羅…
龍也はいずれ捕まる事になってた。警察は龍也親子をずっと張ってたし、現行犯逮捕の機会を待っただけなんだ。
たまたま、今回だったって事だよ。
あんな風に拳銃を持ち歩いてれば、どこかの通りで職務質問にあったら即逮捕だろ?
だから、沙羅は何も気にする事はない。
沙羅が思い描いてた幼なじみの龍也じゃなかったって事だよ」
沙羅は子供の頃の龍也の笑顔を思い出していた。でも、その笑顔はすぐに蛇のような目で睨む龍也の今の顔に変わっていく。
「龍也君があんな風になったのは、私のせいなんだ…
私達家族と出会わなければ、龍也君のお母さんは死なないで済んだ…」
そうだった…
あまりの衝撃に忘れていたけれど、沙羅の記憶は溢れ出る水のようにどんどん蘇ってくる。



