「あ、日菜いた〜」
「みくる」
久留米さんが去っていった方を見てたら、後ろからみくるが走ってきた。
「日菜、一人でどっか行っちゃうんだもん」
「ごめん…
まだ侑真くんと顔合わせる勇気なくて」
ハハ…と笑うと
みくるがペシンとデコピンしてきた。
「いたっ」
「それでも、勝手にあたしを置いてった罰でーす」
「……ごめんなさい」
「その綿菓子くれたら許す」
みくる、食べたかったのかな?
「ふふっ。
いいよ、あげる」
「たこ焼きも買いたくない?」
「みくるが食べたいんじゃん」
「いーじゃん、日菜と一緒に食べたいのー」
久留米さんと会って少し憂鬱だったのが、みくるのおかげで和らいだ。
……うん、大丈夫。
みくるも協力してくれるって言ったから…怖くなくなってきた。
久留米さんには絶対負けたくない。負けない。



