迎えた合同学園祭。
「賑わってるね〜」
「だね…」
みくると一緒に、教室から賑わっている外を観察してる。
金髪を探してるけど……侑真くんは見つけられない。
昔を思い出し、もう一度侑真くんに振り向いてほしいと思ったものの、
今日まで私は、侑真くんとは会っていない。
「今日、告うんでしょ?」
「……うん」
お父さんには、『素直な気持ちを言いなさい』と言われた。
それはつまり…告白するということで。
だけどなんでもない日にいきなり侑真くんを呼び出して告白するという勇気は出なくて…
「ジンクスに頼るとか…
私、めっちゃメンタル弱い…」
「えー?頼ってもいいと思うけど?
“吊り橋効果”って言葉も存在するんだしさ。
オカルト的なものでも、利用できるもんは利用しないと」
「そう言ってもらえると勇気出る」
随分保守的なジンクスだとバカにしてごめんなさい。
今はそのジンクスに頼ろうとしてる。