「で、どうなのよ溺愛ライフは。」


「で、溺愛なんかじゃないしっ!!」


「そうかなぁ…? 今日の班活動もお二人さんだけ別世界にいたようでしたけど。」

最近の昼休みは、柚月に冷やかされるのが普通になってきている。


「あれは翔斗がっ!」

「咲田くんが?」

今日だって翔斗が班活動中に手を繋ぎたいだかなんとか言ってきて、私が授業中だから、と断っていたことを言われている。


「柚月の意地悪…。」


「ごめんごめん。」

全然申し訳なく思っていないようなお詫びをしてくる柚月。


「でもさ、ほんとに良かったよね。」

「まあ、うん…。」


「咲田くんも緋鞠にぞっこんだし。」


「ゆーづーきっ!」


「はいはい。」
私が怒って、ようやく柚月のいじりは治った。