アリス人形

(あれ?夢…思い出せない。何だったっけ?)

亜里珠は頭を抱えながら体を起こした。そこは、オレンジ一色に染まった海外だった。

「朝だっピ。」

亀がポツリと呟いた瞬間、帽子屋は無言でシルクハットをとり、それで亀を叩いた。

「いでっピ!」

「ちょっ、何してんの!」

亜里珠がシルクハットを奪うと、すぐに帽子屋に奪い返された。

「だってコイツ嘘しか言わねぇからムカつくんだよ!」

「はいー?」

亜里珠はちらっと亀を見た。





…首が、無い。