相手が女王だろうと、負けじとシロウサギも言い返す。

「やばん、ですか。以前アリスを死刑にしようとして追い掛け回した人間を信用できますか!」

「え、だっけ?」

「あれはあれですわ!私は少女なんてさらっていませんわ!」

「その適当さが信用ならないんですよ!」

「ムキー!いくらシロウサギでもただじゃ済まなくてよ!」

このままではただの喧嘩になってしまう。亜里珠はためらいながらも割って入った。

「まあまあまあ!2人とも。ほら、女王は違うって言っているんだから、ね。シロウサギ。」

「…っ!…アリスは人がいい。」

「つい、取り乱してしまいましたわ。」

アリスによって、意外とあっさり言い争いは終わったようだ。