アリス人形

「シャアァァァ!!!!!!」

一体の兵が鋭い牙を剥き出しにアリス達に襲い掛かる。

「おらっ!」

帽子屋が剣を振るう。

──バキッ

それは兵の背骨を砕き、苦痛に歪んだ表情を残し、それは姿を消した。
そして、休むことなく次の兵が飛び掛かってくる。

「このっ!」

──ボキッ

残り、5体。

「くっ!」

──ガッ

残り、4体。

「…のやろ!!」

──ガガガッ

3、2、…後、1体。

「ハー…ハー…くっ、ラスト。」

「キシャアァァァ!!!!!!!!!!」

「うああああ!!!!!!!!」

──ガツッ

鉄と鉄が地味にぶつかり合った音。

帽子屋の体力が先に限界に来てしまったらしい。剣は兵の体を切ることが出来ず、ニヤリ笑う兵の手の中に眠る。

慌てた帽子屋は、剣を引き抜こうとする。が、その重い剣で体力が殆んど残っておらず、抜けない。

じわり、兵が剣を伝い、手を伸ばす。

「ひっ!」

それに小さな悲鳴を上げたのは帽子屋ではなく、その事態に気付いた亜理珠だった。

「チェック、」

ジャックがぼそり呟き、にやついた。