氷の華とチョコレート


「出来れば、『好き』は、自分から言いたいな、って……」


 私の言葉に、暁陽は、少し赤くなって横を向き、菜摘はくすくすと笑って私に抱きついてきた。


「美羽超可愛い~! でも、こう言うのは男の人に聞いちゃダメだよ?」

「えっ? う、うん?」


 耳元で、内緒話するみたいに、菜摘は私に小声でささやく。


「あのね、それは美羽がね、ものスゴ~く『好き』って、言いたくなった時でいいんだよ?」

「……」


 そう言うもの?

 私は、きょとんとして、菜摘を見た。


「その逆も、だよ? ね~、暁陽?」

「俺に聞くな!」


 暁陽は、更に赤くなって、とうとう私たちに背中を向けてしまった。それを見て、幸せそうに笑う菜摘。


「……」


 付き合って三年たっても変わらず、仲良しで素敵な二人。……いいな、二人みたいに、私と真間さんも、付き合っていければいいな……。