氷の華とチョコレート


「……ま、まぁ、美羽に、彼が出来たお祝いに、……今日はオゴってやるよ」

「本当?」


 暁陽は、ぶっきらぼうで口が悪いけれど、とても気持ちの真っ直ぐな人だ。なにより菜摘を大事にしている所が素敵だ。 


「そうだぁ! 美羽、今度一緒にデートしようよ?」

「えっ?」


 楽しそうに、菜摘が私と暁陽を見て言う。


「真間さん、見た~い!」

「いいね、美羽とソイツ、俺と菜摘でダブルデート」

「……」


 ダブルデートかぁ……、それは、私にとって素敵で嬉しい提案だったけれど、真間さんは、こういうのどう思うんだろう?


「……彼に、聴いてみるね?」

「うんお願い、何か楽しみになってきちゃったぁ♪」


 菜摘は、まだ決まっていないのに、ウキウキとし始めた。


「……」

「どうした? 美羽」