氷の華とチョコレート


「何かソイツ、マロンとかぶるんだけど?」


 暁陽の言葉に、ドキッ、と心臓が嫌な音を立てる。


「……えっ?」


 そう、……なの?


「考えすぎだよ~、そんなに同じような人間ばっかいないって!」

「……」


 菜摘はそうフォローしてくれたけど、私は、暁陽の言葉に、今までの真間さんを振り返り、急に不安になってしまった。

 確かに、年上でやわらかい雰囲気で感じの良い話し方、そして、何より頼りになる優しい所……。

 似ていると言えば、似ている。でも、全然違う部分だってたくさんあるし……。


「……」


 まさか、ね?


「ほらぁ、美羽が気にして黙っちゃったじゃん!」

「あぁ、ワリィ……」

「うぅん大丈夫、2人とも心配してくれてありがとう」


 真間さんならきっと大丈夫、そう思って私は、心配してくれる暁陽と菜摘に感謝した。