氷の華とチョコレート


 えっ?


 目を開けると、目の前に、困惑している真間さんの顔。


「……」


 どうし、たんだろう?

 私は、震える自分の身体を抱きしめて、彼を見つめた。


「……氷室さん、もしかして初めて?」


 彼は、確かめるように、震える私の手を握る。

 あっ……。

 ガクガクと震える私の手は、彼の大きな手の中でも、おさまらなくて、私は、申し訳ない気持ちで頷いた。


「……」


 恥ずかしい、もっと、早く誤解を解いていれば、こんなことにならなかったのに。


「何やってるの?」


 ドキッ

 頭上から真っ直ぐな彼の瞳で、叱られた。


「あっ……」


 低い声のトーン、真間さんの静かな怒気が、怖くて……。


「ご、ごめんな、さ……」


 震えが止まらない声で、謝ろうとしたら

 えっ?