氷の華とチョコレート


『せっかく来てくれたんだし、時間が合えば一緒に食べたかったから……、今日は外で食べるより、ホテルの方が落ち着くでしょ?』

「はい、……ありがとうございます」

『じゃあ、後で…―――』

「はい、待ってますね」


 うわぁぁ、すごく嬉しい!

 通話を切ってから、しばらく足をジタバタしてしまった。出るのおっくうで食べなくてもいいかな? と思っていたから助かってしまった。

 瑛生さんの事だから、慣れない異動でこうなることを見越して、気を使ってくれたのかな? ありがたくてスマホをつい腕に抱きしめてしまう。

 今日会えると思ってなかったから、嬉しい気持ちが膨らんでいく。しかも札幌のスープカレーだ、すごく楽しみ。


「瑛生さん来る前に、ちゃんと着替えて荷物片づけよう」


 動く元気をもらえたので、軽くシャワーをして、ラフな部屋着に着替えて、明日着る服とプレゼントの準備を終えた頃に、部屋のチャイムが鳴った。