氷の華とチョコレート


「はい」

『出てくれてよかった……、今どこ?』


 通話の向こうの瑛生さんの声にホッとする。今、同じ町にいる事が、不思議な感じだけど嬉しい。クリスマスの時、暁陽と菜摘の言っていた事が、今更だけど実感してしまった。


「……今、ホテルの部屋についた所です、慣れない異動でへたってました」

『あぁ、オレも最初の頃は慣れなくて、ベッドにバタンキューだったよ』


 やっぱり、瑛生さんでも慣れない頃は大変だったんだな……。


「瑛生さんは、お仕事中ですか?」

『ちょうど今終わって、ご飯食べようか買おうか考えてた所、スープカレーの美味しいお店があるから、テイクアウトしてそっちに行くよ、美羽もそれでいい?』


 えっ? 突然の申し出に、背筋が伸びてしまうほど驚いてしまった。


「!? いいんですか?」