四月二十五日、瑛生さんの誕生日の前日は、緊張の連続だった…―――
慣れない半休で、秘書課のみなさんに、ジロジロ見られつつ何とか時間に上がり、急いで着替えて機内に持ち込めるギリギリサイズのトランクを持って空港へ向かう。
一人で飛行機に乗るのも初めてで、瑛生さんに色々聞いたメモを確認しながら搭乗手続きを終えて一息つく。
ほぼ初めてのおつかい状態だけれど、これから彼に会いに行くために、飛行機に乗るんだと思うと、ワクワクしている自分がいた。
こんな事もなければ、一人で飛行機に乗ることもなかっただろうし、いい経験をさせてもらったんだと思う。
けれど、一人で乗った飛行機の飛び立った瞬間の浮遊感に少しだけ恐怖を感じてしまって、千歳空港にタッチダウンするまでドキドキしていたことは、瑛生さんには言わないでおこう……。
いつも彼が、こうやって出張の移動をしているんだと思ったら、その時間のかかり具合に、営業さん達のお仕事の大変さを感じてしまった。


