氷の華とチョコレート


「……?」


 無意識に、言葉にしていたのか? 頭の中で思っていただけのはずの言葉に、真間さんからの返事が来て、目を開ける。


「いっぱいになって? ……オレだけを、見て?」

「……っ」


 いつもと違う真間さんの眼差しに、胸の奥が重く、焼けるように熱くなって……、胸が、苦しくなった。 

 息が、上手く出来ない。


「……は、ぁ」


 どうすれば、楽になれるんだろう?

 彼の大きな手に頬が包まれて、唇が奪われる。痺れるような舌の感覚に、かろうじて残っていた思考が、とけて消えてゆく。


 もう、なにも、かんがえられない…―――


 意識が、彼の触れる、腕や、手や、唇の感覚だけを追う。私の身体が、声が、自分のではないみたいに反応していく、さっきの比じゃないくらい身体が敏感になっていて……。


「……っ」








 どのくらいの時間が経ったのだろう?

 彼の愛撫に耐えられなくなった身体が、ビクンッと反応して、気付いたら、真間さんの腕の中に強く抱きしめられていた。