氷の華とチョコレート


 そのままコツンと、私のおでこに自分の額をあてて、彼が言う。


「……このままじゃ、オレ出来ないから、美羽が脱がせてくれる?」

「△●∞◎▽■○×◆〒@▲※…~っ!?」


 そ、そんなことしたら、心臓がもたなくて……。死んじゃいます!

 もれなく固まった私の顔を、ふんわりとした笑顔で、真間さんが覗き込む。


「美羽?」

「……っ」


 父のパジャマを着せてしまった意地悪でしょうか? 涙目になって彼を睨むと、真間さんは楽しそうに笑って「可愛い……」と言った。


「……」


 ニコニコと笑ってはいるけれど、許してはくれなさそうな彼の様子に、私は観念する。

 大きく息を吐いて、吸う。

 何度か繰り返して自分を落ち着かせると、彼の着るパジャマのボタンに手をかける。手が震えて、なかなか外れない。ただでさえ逆でやりずらいのに……。

 男の人の着ている服を脱がせるなんて、生まれて初めてのことだ。は、恥ずかしくて、泣きそう……。