氷の華とチョコレート


「……うん、初めて会った日に借りた折りたたみ傘が、綺麗な青のグラデーションなんだけど、今のデザインじゃなくて、何度も修理した跡があったのが、ずっと気になってたんだ」


 真っすぐに私を見下ろして、真間さんが穏やかに話す。


「……っ」


 や、やだ……。

 あんまり上手ではない、直したあとを見られていた事が、無性に恥ずかしくて……。

 顔が、どんどん熱くなってゆく。


「すみません、あまり上手く直せてない、ボロボロの傘を貸してしまって……」


 それでも、私にとっては大事な物なんです。


「そういう意味じゃなくて、若い女の子が直してまで傘を使うなんて、あまり見たことがなかったから、物を大事にする人なのかな? って、あの時は、珍しいなと思ってたんだけど……」

「……」

「でも、この部屋に来て、やっと分かったって言うか、見つけられた……」


 みつける?