氷の華とチョコレート


 しがみつくように、私は、真間さんの胸元のセーターをつかんでいた。


「……っく」


 こんな風に、何かに感情をぶつけたことがないから、怖くて、申し訳なくて、甘えているとわかっているのに、止められない自分がいる。

 ごめんなさい。

 ごめんなさい……。

 彼の暖かい腕の中で、私は、涙がおさまるまで支えてもらった。

 真間さんはずっと、黙って私を抱きしめていてくれて、時折、涙をぬぐうように頬に触れた。







「……」


 どのくらい時間がたったのだろう?

 少しはれぼったい目で顔を上げると、真間さんは、ふんわりとした笑顔で私を見おろす。


「落ち着いた?」

「……はぃ、ありがとうございます」


 うわぁ……、恥ずかしい。

 何もかも申し訳ない気持ちで、私はうつ向いて、ギュッと目をつぶった。


「……ごめんなさい、こんな話、聴いてもらっちゃって……」


 うつ向く私のおでこに、コツンッと彼の額が触れる。


「美羽……」


 ドキンッ

 突然、名前を呼ばれて、鼓動が跳ね上がった。