氷の華とチョコレート


 助手席に座って、シートベルトをしている間に、車が滑るように発進する。真っすぐ行くと、私のアパートに着く方向で、家まで送ってくれるみたいだ。


「ご飯とか、用意しますか?」

「ゴメン、あんまり時間がなさそうなんだ、本当に一目会うだけになっちゃって申し訳ないんだけど……」

「……」


 運転する真間さんの横顔を見ると、少し疲れているような……。一昨日と言うかほぼ昨日、一緒に長電話して夜更かししたからかな? 一瞬でも会えて、同じ空間にいられて嬉しいけれど、無理をして疲れて、事故とかにならないか心配だった。


「寝不足になってしまって、ごめんなさい、次の日、お仕事は大丈夫でしたか?」

「……それは氷室さんもでしょ? オレは、午前中暇だったから、ちょっと仮眠させてもらったよ?」


 仮眠? それなら少し、安心出来るかな?