氷の華とチョコレート


 あっ……。

 真間さんが、気を使ったように、恐る恐る聞いてくるから、自分がさっきの返事をしていなかった事に気付く。


「初詣、誘ってくれて嬉しいです、……真間さんに会えない間、大掃除頑張りますね」

『よかった、返事がないから予定があるのかと思ったよ……』

「ゴメンなさい、おせちとかどうしようか考えてました」


 お雑煮も、一緒に食べてくれると嬉しいな……。


『……それで氷室さん、話は変わるんだけど、明後日の夕方から夜に、少しでいいから会えないかな?』


 明後日の夕方から、夜? 平日で、年末だけれど、17時頃には上がれそうだ。


「大丈夫ですけど、何処かで待ち合わせしますか?」

『ん~……、時間がまだ読めないから、氷室さんの家に行くよ、待っててくれる?』

「はい、わかりました」


 その後、今回の出張の真間さんの失敗談や、平井さんの容態と、その時に駆けつけた女の人達が、色々あって大変だったらしい話を聞いてから通話を切った。


「……」


 ふと、彼の為に用意したプレゼントが、テーブルに置かれているのが見えて……。やっぱり今日は、真間さんに会いたかったな、と寂しくなってしまった。

 仕方ないよね、とため息をついた時、スマホの着信音が鳴った。