氷の華とチョコレート


 改めてウチの先輩達の、イケメンデーダーに脱帽する。


「秘密は守ります、……あの~、一つだけ聞いてもいいですか?」

「……何よ?」

「その、平井さんってどんな方なんですか?」

「ちょっと、あんたまで狙う気?」


 めっそうもない!


「いえ、間違えないで避けるために聞いておこうかなぁ、と」

「邪魔だけはしないでよ?」

「はい」


 はぁ、と大きなため息をついて、小山内先輩は、その平井さんと言う人の特徴を細かに教えてくれた。聞けば聞くほど、小山内さんが、彼のことをどれだけ好きなのか、はかることが出来た。平井さんのことを話す小山内さんは、いつもより少しだけ可愛く見えた。


「……」


 恋をすると変わるって言うけれど、みんなこんなに頑張ってするものなのかしら?