「……っ」
五年と言う年月がそうさせたのか、元々そう言う人だったのかさえもわからない。ただ、暁陽と菜摘と三人で、悩んで苦しんだあの日々を、元凶のあなたが忘れただなんて言わせない。
私は、真間さんの腕をギュッとつかんで、大きく深呼吸をしてから栗栖さんを真っ直ぐに見た。
「い、一緒には行きません、……私には、ここに、たくさんの大切なものがあるから」
「……美、羽? 俺、は…―――」
傷付いたような顔で立ち止まり、差し延べようとした手も中で止まる。
「氷室さん、後ろに……」
真間さんが、組んでいた腕から私の手を放して、私を自分の背に隠しながら、栗栖さんへ向き直る。後ろ手につないでくれている手が、少し緊張しているのがわかった。
「初めまして、氷室、……美羽さんと、今お付き合いしている真間と言います」
「―――…はぁぁぁぁ? ナンだお前はぁぁっ〆■〼卍Σ凸★凹@#!!!!!!!」
えっ?
初めて認識したように、真間さんを見た彼が、ガラリと豹変した顔で叫んだ。


