氷の華とチョコレート


 ゆっくりとランチを食べて、たわいもない話しをする。今日は、二週間会えていなかった時の出張の話と、荒谷さんと仲良くなるために、中学生の時の真間さんが頑張っていた時の話を聞かせてもらった。


「アイツ、本当に心開くの大変だったんだよね……、何ヶ月かかったか……」


 そう言えば、真間さんに焼きもちを焼かれたんだっけ? と、ついこの前の事を思い出して、笑ってしまった。


「何でだったか覚えていないんですけど、真間さんと荒谷さんは、やっぱり似ていると思いましたよ?」

「えぇっ? そうなの? オレは嬉しいけど、ケージは嫌がりそうだなぁ……」

「ふふ……、そんなことないと思います」


 だってあの時、真間さんの話をしてくれた荒谷さんは、真間さんの事大好きそうだったもの。表立っては言わない方がいいヤツだと思うので、言いませんが。


「……じゃあ、そうだといいな」


 心なしか、真間さんが嬉しそうだった。