氷の華とチョコレート


 メニューを見ると、パスタとかハンバーグ、オムライスとかドリアと言う洋風のランチが並んでいて……、朝、和風だったからちょうど良かったな。


「オムライスとパスタで悩んでるんですけど……、パスタにしようかな……」

「じゃあ、オレオムライスにするからシェアする?」

「いいんですか?」

「うん」

「じゃあお願いします」


 真間さんが、そう言うの嫌がらない人で良かったな。今までデートで色々してきたけれど、こんな風にうち解けた感じになれたのは、やっぱり真間さんのお家に泊まったりしたからだろうか?


「仲いいね! 友さん心配してたから、来てくれて嬉しいよ」


 あかりさんが、水とお手拭きを置いてくれながら、「オムライスとパスタのランチね」とオーダー表に書き込んでいた。


「あれから、仕事詰め込まれて来れなかったんですよ」

「瑛生くんの会社、ちょっとブラックだもんね」


 ぶ、ブラック?

 あかりさんは、あっけらかんと笑っているけれど、私は内心ドキドキしてしまった。


「そんなことないですよ? ……まぁ上司が、と言うか、うちの課だけ忙しいですけどね」


 真間さんが困ったように笑う。


「ふふ……、そうだねいつも楽しそうだし、忙しいのはいいことだよね」