氷の華とチョコレート


 それに、知り合いが一人でも多くいれば、安心できるかな? 

 ここ二週間は確かに、ほぼ会社と家の行き来が多く、外食はしても、意外とすぐに帰ることが多かったから、二人でゆっくりデートは嬉しいかも知れない。


「はい、久しぶりに外に行ってみたいです」

「じゃあ決まり、明日はここから歩いて行ってみようか?」

「はい」


 こうして、明日の日曜日は、真間さんと久しぶりにゆっくりデートをすることになった。

 とは言え、困ったな……。


「……ん~」


 お仕事の出勤用のきちんと目の私服しか持ってきていなかったので、何を着ようか悩んでしまう。

 朝起きて、お借りした寝室のクローゼットの一スペースに吊るした少ない洋服と、にらめっこして、なんとか候補を決めた。

 朝食の準備をする為に寝室を出ると、ソファに真間さんが寝ているのが見えた。