氷の華とチョコレート


 次の日の朝は、真間さんと時間を合わせて、彼の会社の近くのカフェでモーニングを食べてから、念のためタクシーで出勤し、帰りは真間さんが私の会社の近くまで迎えに来てくれて、帰り道の何処かで食事をしてから一緒に彼のマンションへ帰る。

 やっぱり、外食が多いのは金銭的にも負担になるし、長くなるようだったら困るから言っておこう。


「真間さん、土曜に来る時は家から色々持ってくるので、夕飯は作っても大丈夫ですか? なるべく綺麗にキッチン使いますから」

「えっ? 作ってくれるの?」


 思いの外、真間さんが嬉しそうにしたので、急にプレッシャーを感じてしまった。調味料もあまりないのに、はやまったかしら?


「……か、簡単なものになってしまいますが」

「じゃあ、土曜日は一緒にスーパーに寄って帰ろうか?」

「……は、はい」


 その夜は、昨日の今日で、栗栖さんは現れることなく、夜は静かに眠ることが出来た。

 真間さんは、昨日と同じで、私が寝た後もおそくまで、パソコンで仕事をしているようだった。