氷の華とチョコレート


 急いでスマホを手に取って、返事を打とうとした矢先、電話の着信音が鳴った。

 あっ……。

 画面には真間さんの名前が出ていて、なぜか緊張して電話を落としそうになってしまった。危ない、気をつけなきゃ……。


「はい? 氷室です」

『よかった出てくれた、返信なかったから心配したよ、……今は家?』

「はい、すみません返信できなくて、ちょっと横になっていたので……、真間さんはどの辺ですか?」

『氷室さんのアパートの前の道路についた所、会社寄る前に少し会いたくて』

「!?」


 もうそんなすぐ近く?

 どうしよう、もの凄く真間さんに会いたいのに、くまはスゴいしパジャマだし、髪はまとまってないし、ほぼファンデのみだし……。今は、ごめんなさいする理由しか出て来ない。

 わたわた考えている間に、コンコン、と部屋のドアをノックする音が小さく響く。


『着いたよ?』

「!? ……あのっ、えっと……」