氷の華とチョコレート


「……あなたみたいな綺麗な人に、ジッと見られるのは、困るんですが……」

「えっ?」


 ……あっ、また、線を引かれてしまった?


「……」


 美羽ちゃんはキレイだから、そんなことしないと思ってた。

 氷室は、キレーだしアタシらみたいに、こんなの必要ないでしょ? 

 そんな綺麗な顔で、そんなことを言うのはもったいないよ?


 無邪気なもの、悪意のあるもの、羨望が混じるもの、それらどれにも『綺麗』な顔では、やってはいけないものがあるらしい。差別とは違うらしいナニかは、明らかに私の前に線を引いて、同じ場所には一緒にいてくれるものではなかった。

 慣れてしまって何も感じなくなっていたはずなのに……。久しぶりに痛いと感じてしまった。少し寝不足で、心が弱っているのかしら? それとも、真間さんのお友達で仲良くなりたかったから、心を無防備にし過ぎたかしら?

 きっと、私の顔が綺麗でなくても、この人はジッと見られるのは苦手だろうに……。