氷の華とチョコレート


「ん~、音もしないし光も出ないし、拍子抜けしちゃうわね、……イヤ、仕掛けられてなくていい事のに、複雑な気分だわ」


 確かに、いい事なのだけれど、何も反応しない機械を部屋のそこかしこに、かざし続けるのは、地味な作業で面白味は感じない。いい事なのに変な気分だ。


「でも、実際光ったりすると、怖くなっちゃうんだけどね……」


 私は、この前味わった感想を述べてみる。


「うん確かに、ゾッとするから反応を望むのはやめた方がいいわね」


 広範囲を丁寧に機材をかざしていたKEYさんが、テーブルの所に戻って来る。


「ん……、反応なし、この家は安心していいよ?」

「ありがとうございます、KEYさん」

「……ん」


 お礼を言ったけれど、KEYさんはやっぱり目を合わせてはくれなかった。気の利いたことも言えないし、仲良くなるのって、難しい……。


「……あの」


 ボーッとKEYさんを見ていたら、うつむいたままの彼が、気まずそうに口を開いた。


「はい?」