「はい……」
暁陽と菜摘が気を使ってくれて、手を振りながら、もう一つある部屋へ行った。
『……氷室さん? 今、暁陽くんのお家かな?』
久しぶりの真間さんの声に、ホッとして泣きそうになる。一週間ぶりのはずなのに、もっと長く聞いていないような気がする。
「はい、暁陽と菜摘の家にいます」
『平井さんとKEYから連絡来てて、さっき見て驚いた、……手の痕とか、気分とかは平気?』
言えていなかった栗栖さんの事を咎めることもなく、真間さんは心配をしてくれる。平井さんから、色々伝わっているみたいな気遣いの言葉だった。
たぶん今が、言う時なんだと思うから、栗栖さんの事をきちんと彼に聞いてもらいたい、けれど……。
「はい、……平井さんとKEYさんのおかげで助かりました、前の彼の事、言えてなくてごめんなさい、ちょっと特殊な人だったので……、お時間があれば、聞いてもらいたいんですが……」


