「ほらいつまで経っても来ないじゃないか。職務怠慢もいいところだ。これを機に高校を退学されるのはどうだ?」
(私の、話?)
今遥坊っちゃまが待っているのは私のお出迎えだから間違いない。
思わず拳をぎゅっと握りしめた。
遥坊っちゃまの返答によっては私は退学させられる。
だって私は遥坊っちゃまの世話係として高校に通わせていただいているに過ぎないから。
せっかく頑張って合格したというのに、全部、無駄に・・・────。
「そんなことするわけないだろ。凜には学ぶ権利と意欲がある。本格的に専属メイドにするのはその後でも遅くはない」
遥くんの真っ直ぐな声が響いた。
「それが無駄だと言っている。たかがメイドのために何故こっちがお金を払って学校に通わせなければならない」
「"こっちが"?何で兄さんが払っている側の立場で話すんだ?凜の学費を払っているのは俺だろ」
(嘘、遥くんが?)
雷に打たれたようだった。
そんな可能性、微塵も考えたことがなかった。
(私の、話?)
今遥坊っちゃまが待っているのは私のお出迎えだから間違いない。
思わず拳をぎゅっと握りしめた。
遥坊っちゃまの返答によっては私は退学させられる。
だって私は遥坊っちゃまの世話係として高校に通わせていただいているに過ぎないから。
せっかく頑張って合格したというのに、全部、無駄に・・・────。
「そんなことするわけないだろ。凜には学ぶ権利と意欲がある。本格的に専属メイドにするのはその後でも遅くはない」
遥くんの真っ直ぐな声が響いた。
「それが無駄だと言っている。たかがメイドのために何故こっちがお金を払って学校に通わせなければならない」
「"こっちが"?何で兄さんが払っている側の立場で話すんだ?凜の学費を払っているのは俺だろ」
(嘘、遥くんが?)
雷に打たれたようだった。
そんな可能性、微塵も考えたことがなかった。



