俺様同期の溺愛が誰にも止められない

「それで、本当のところはどうなの?」
「どうって言われても・・・」

お昼休みが終わった後、私は医局で優紀に詰め寄られていた。
優希のおかげでとりあえずその場は言いつくろったものの、これですべてが解決したわけではない。
ひょっとすると返って面倒なことになったのかもしれないと、私も思っていた。

「どうして碧の薬を影井が持っていたの?」
「それは・・・」

いくら時間をかけたって、優紀をごまかすことはできない。
私は思い切って告白することにした。
もちろん、飯島先生の結婚式後影井のマンションに泊まったことは言わずに、今のアパートを出ていくことになり行先をなくしたところを影井に助けられ同居することになったとだけ話した。


「ずいぶん都合よく、碧の窮地に現れたものね」
「うん、そうだね」

たいして親しくもなかった私と影井が同居すると聞けば違和感を覚えても当然だと思うけれど、これが事実である以上ほかに説明のしょうがない。