俺様同期の溺愛が誰にも止められない

「ところで、お前来月からどうするつもりなの?」
「え?」

いきなり問いかけられて、食事をする手が止まった。

「アパート取り壊しだろ?」
「ああー」

イケない、忘れてた。
大学入学の時から8年以上お世話になっている今のアパートが老朽化による取り壊しで、5月には出てくれって言われているんだった。

「どうせまだ何も決めてないんだろ?」
「いや、それは・・・」

別に私だって放置していたわけではない。
昨年の夏に大家さんから話があって、すぐに不動産業者を当たった。
ただ、病院に近くて安くて買い物に困らず、それでいて静かなところって言うとなかなかなかった。
結局春に転勤や卒業で引っ越しをする人が出るから、その時に考えましょうって話になり今に至る。
確か年明けの頃に一度探そうとしたけれど、飯島先生の転勤の話があったりして忘れてしまっていた。
そうか、遅くとも5月の連休明けまでにって言われていたんだった。

「どうやったらそんな大事なことを忘れられるんだよ」
「・・・」

悔しいけれど、返す言葉がない。