「お、ちゃんと来たな」
そう言って影井が帰ってきたのは、夜9時を回った頃だった。
きっと残業になったんだろうから疲れだって出ているはずなのに、さわやかな笑顔で入って来た影井は憎らしいくらいにかっこいい。
「お帰りなさい。お疲れ様」
さっさと荷物を受け取って帰りたい私には言いたいことだってあるけれど、そこはグッと飲み込んで長時間の勤務お疲れ様でしたと労らう言葉をかけた。
「今日は早く帰れると思ったのに、夕方になって事故による外傷の患者が何人も運ばれてきて帰れなかった」
「そう、それは大変だったわね」
救命は生死と隣り合わせの場所。
私のような人間には向かないけれど、厳しい現場である分やりがいもあるから、影井のように救命の現場に出たいって希望者は少なくない。
「飯、食べてないのか?」
キッチンを覗いた影井の口元がへの字になっている。
「ああ、うん」
人の家にお邪魔して勝手に食事をするのは、やはり抵抗があった。
「仕方ないなあ、じゃあ一緒に食べるか?」
「ええ、そうね」
さすがにそろそろおなかも空いた。
キッチンへと向かう影井について行き、私も準備を手伝うことにした。
そう言って影井が帰ってきたのは、夜9時を回った頃だった。
きっと残業になったんだろうから疲れだって出ているはずなのに、さわやかな笑顔で入って来た影井は憎らしいくらいにかっこいい。
「お帰りなさい。お疲れ様」
さっさと荷物を受け取って帰りたい私には言いたいことだってあるけれど、そこはグッと飲み込んで長時間の勤務お疲れ様でしたと労らう言葉をかけた。
「今日は早く帰れると思ったのに、夕方になって事故による外傷の患者が何人も運ばれてきて帰れなかった」
「そう、それは大変だったわね」
救命は生死と隣り合わせの場所。
私のような人間には向かないけれど、厳しい現場である分やりがいもあるから、影井のように救命の現場に出たいって希望者は少なくない。
「飯、食べてないのか?」
キッチンを覗いた影井の口元がへの字になっている。
「ああ、うん」
人の家にお邪魔して勝手に食事をするのは、やはり抵抗があった。
「仕方ないなあ、じゃあ一緒に食べるか?」
「ええ、そうね」
さすがにそろそろおなかも空いた。
キッチンへと向かう影井について行き、私も準備を手伝うことにした。



