俺様同期の溺愛が誰にも止められない

その日の夕方、私は約束通り影井のマンションにやってきた。
順調に仕事を終えマンションに着いたのは夜7時で、影井はまだ帰宅していないようだった。

「いらっしゃいませ、水野様ですね」
「は、はい」
「影井様から伺っておりますので、どうぞ」

建物には入ったもののこの先どうしようかと思ってた私にフロントから声がかかり、そのまま部屋へと通された。
どうやら事前に影井が話を通していてくれたようだ。
こういうところにまで抜かりがないのが影井らしい。

「お邪魔しまーす」

当然誰もいないとわかっている部屋でもつい声をかけてしまうのが小心者。
そっと玄関を開けて大理石張りの廊下を進み、リビングのドアを開けると私は広くて立派なリビングへ恐る恐る足を踏み入れた。