俺様同期の溺愛が誰にも止められない

「こっちはいいから、君は戻ったらどうだ。みんな待っているだろ?」
「心配はご無用です。先生こそお戻りください。僕は彼女と話がありますので」
「そうか、碧先生にはないみたいだぞ」

時々私の方を見ながら、2人の視線はぶつかり合う。
困ったぞ、このままではマズイ。
そう思って素晴のもとに歩み寄ろうとした時、高杉先生の手が私を引き留めた。

「自分にとって大切な物が何かをちゃんと理解した方がいい。男は君一人ではないんだから、油断しないことだ」
「どういう意味でしょうか?」
「自分で考えろ」

それは、静かだけれど、厳しい口調。
普段から誰に対しても飄々としている高杉先生の言葉とは思えなくて、顔を上げた。
しかし、その場の張り詰めた空気に飲まれてしまった私には何も言えなかった。
結局、固まったままの素晴を残し高杉先生に促された私はエレベーターに乗り込んだ。