「何よぉ…嫌だったの?」

わざとふくれてみせると、

「そんなわけないじゃない!なんか様子がおかしいとは思ってたけど…これで全部納得いったよ!そっかぁ、僕たちの子供が…」

「来年のクリスマスは、もう二人じゃないでしょ?しかも、当分の間は」

ちーちゃんは、そっと私を抱き寄せ、

「ありがとう…」

ただ一言、少し声を震わせて言った。

「ねえ、ちーちゃん。子供の名前、あんまり奇抜なのはやめようね?私…両親に、ピアニストになってほしいって願いを込められすぎて、洋琴って名前つけられたこと、本当に恥ずかしかったから」

「あはは、一緒にじっくり考えよう。どんな性格の子に育っても構わないけど、幸せになれるような名前にしたいね」