今度こそ本命のレッドドラゴンとの戦い。
みんな、緊張が走る。


武器を持ち替えて体制を整えた。


オピンニクスの情報で
レッドドラゴンを倒すには
ホワイトドラゴンの冷気ブレスが効くという話だった。

レクエペが短剣を天にかざして、
アクアマリンの宝石から
ホワイトドラゴンを呼び寄せた。

翼をバサっと動かして、軽く風を起こす。

早速冷気ブレスでレッドドラゴンに
攻撃を仕掛けた。

 相手を待たずに攻撃したためか、
大ダメージをあてることができていた。

「調子良いよね?」

「こちらから攻撃もしよう!」

フィンレーは、左手に持っていた剣を
右手に持ち替えて、レッドドラゴンに
切り掛かって行く。

多少のダメージを与えたが、
レッドドラゴンの
炎のブレスで全身にダメージをこうむった。

ソフィアは、回復魔法を、
フィンレーに唱えた。
みるみるうちに傷が癒やされて行く。


「こうなったら、
 あいつしかいない。」

フィンレーは、剣を振り上げて、
オピンニクスを呼んだ。

「呼んだな。
 レッドドラゴンはホワイトドラゴンで
 戦えと言ったはずだ。」

「いいから、参戦してください!」

フィンレーは、レッドドラゴンを
指をさして指示を出す。

風魔法の切り裂きで攻撃した。
身体全身に纏う炎が強くなり、
回復して行く。

「あーあ。なんてことを。」

「言っただろう。
 何回も言わすんじゃない。」

「任せて!!もう1回!
 次は必殺技にする。」

 
レクエペは、
また剣を振り翳して、
唱える。

『ブリザードトルネード!!』


レッドドラゴンは、
氷の渦に包まれて、
宙に浮いていた。
魔法の力が弱まると
一気にレッドドラゴンは
地面に叩きつけられる。

一気に片付いた。

砂のように消えていく。

ばんざーいと両手をあげてみなが
喜んだ。

足元にはアメジストの宝石がコロンと
落ちている。

フィンレーが拾ってマジマジと見つめた。
キラキラと光り輝いていた。

「これは、ケラットがつければいい。
 コンビで、ドラゴン召喚獣で
 最高だな!!」

目をキラキラとさせて、ケラットは
フィンレーから宝石を受け取った。
持っていた矢の先に取り付けた。

「やったね。
 強くなった。」

「よし、5人それぞれ
 召喚獣も手に入れたことだし、
 次の目的地に向かおう。」

 フィンレーは、剣を振り上げて、
 溶岩が飛び交う火山を通り
 抜けていった。

空はまだ青く雲ひとつなかった。

トンビが天高く飛んでいた。